江東区東砂の皮膚科|まるやま皮膚科クリニック

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ニキビ

ニキビについて

ニキビは正式名称を尋常性ざ瘡と言います。顔面、胸部、背部の毛包(毛穴)が閉塞すると、内部に皮脂がたまって小さな白いブツブツ(微小面皰、白色面皰)を生じます。やがて皮脂を栄養としてアクネ菌、表皮ブドウ球菌などが増殖すると、炎症が生じて赤く腫れたり膿を持ったりするようになります。
赤く腫れたニキビは皮膚の外観を損ない、場合によっては傷痕を長く残すことになりますので、小さな白いニキビの段階でしっかりと治療することが大切です。

ニキビの原因

ニキビの原因となるもの

  • ホルモンバランスの乱れ(月経前など)
  • 睡眠不足
  • 衛生状態の悪化(落としきれない化粧品や油によって毛穴が詰まるなど)
  • 過剰なストレス
  • 糖分や油分を多く含む食物の摂取

ニキビの症状

ニキビでは以下のような症状が現れます。

  • 白い小さなボツボツ(白色面皰)
  • 中央が点状に黒く見えるボツボツ(黒色面皰)
  • 赤い皮膚のできもの
  • 黄色い膿のたまり(膿疱)
  • 色素沈着

小学校高学年から高校生くらいまではオデコや鼻周囲がニキビの好発部位となります。
成人した女性では顎や下顎にニキビを発症することが多くなります。
大きな赤いできものや膿疱を生じると、小さな点状の凹みや、より大きなくぼみなどのニキビ痕が残りやすくなります。

ニキビの検査

ニキビは皮膚科の医師が症状を目で見たり、手で触ったりして診断します。
化膿がひどい時には、細菌の培養検査を実施したり、ホルモンの異常がないか血液検査を実施したりすることがあります。

ニキビの治療

当院のニキビの治療は患者さんの皮膚の状態をしっかりと診断した上で症状に合わせて以下のような方法を行います。

塗り薬(外用剤)による治療
軽症から重症まで、ニキビ治療の基本となるのが外用治療です。

  • <アダパレン製剤:ディフェリン>
    初期段階のニキビ(面皰)を改善し、ニキビの進行を防いでくれる薬です。
    表皮における角化細胞の分化を調整し、毛穴の詰まりを解消する効果があります。
    外用により乾燥、赤み、皮むけを生じやすいので、保湿ローションを併用します。
    使い慣れるまでは少量を日を開けて使用するなどの工夫も必要です。
  • <過酸化ベンゾイル製剤:ベピオ>
    ニキビの原因であるアクネ菌などの増殖を抑えます。角質の剥離を助け、毛穴が塞がるのを防ぐ効果も持っています。
    外用により赤みを生じやすいので、使い慣れるまでは外用量を控えめにします。強いかぶれを生じたら外用を中止して、皮膚炎の治療を行います。
  • <抗菌薬:ダラシン、アクアチム、ゼビアックスなど>
    ニキビの原因となるアクネ菌などへの抗菌作用によりニキビを治療するお薬です。
  • <合剤:デュアック>
    過酸化ベンゾイルと抗菌薬を混合して、ニキビに対する治療効果を高めた外用剤です。
    外用により赤みを生じやすいので、使い慣れるまでは外用量を控えめにします。強いかぶれを生じたら外用を中止して、皮膚炎の治療を行います。
  • <イオウ製剤>
    面皰を改善するために使用します。皮膚の乾燥が出やすいため、脂性肌の人に勧められる治療です。

飲み薬(内服剤)による治療
中等症から重症のニキビには、内服剤による治療を併用することで早く高い効果が得られます。

  • <抗菌薬:ビブラマイシン、ミノマイシン、ルリッドなど>
    ニキビの原因となるアクネ菌などへの抗菌作用によりニキビを治療するお薬です。
  • <漢方製剤:十味敗毒湯、柴苓湯、桂枝茯苓丸など>
    体質やニキビの状態に応じた漢方薬を内服することで、ニキビが改善することがあります。
  • <栄養補助剤:ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEなど>
    ニキビを改善すると信じられているものもありますが、科学的なエビデンスに乏しく、処方されることは少なくなっています。

ニキビの予防

またニキビを予防するには、日常生活を改善することが大切です。
当院では患者さんの習慣に合わせて以下のようなことに注意するようにお伝えさせていただいております。

ニキビ対策における具体的な方法

  • 適度なスキンケアをする
    肌を清潔に保つことが大切ですので、正しい洗顔方法を実行しましょう。
    顔であれば1日2回程度、洗顔料を使用して顔を洗います。
    肌が乾燥することも悪化の原因となるので、洗顔後に適切な保湿を実施してください。
  • 睡眠を十分にとる
    皮膚の回復を促す成長ホルモンが分泌されるので、寝不足を避けしっかりと寝るようにしてください。
  • 肌の乾燥を避ける
    肌が乾燥すると皮膚のバリア機能が低下するので、室内の加湿を心がけ、乾燥を避けるようにしてください。
  • バランスが良い食事を心がける
    規則正しく栄養バランスの良い食事を心がけるようにしてください。
    糖分や油分を多く含んだ食品の摂取は、ほどほどにしておきましょう。